17-18シーズン終了。
昨シに続き、シーズン中にもかかわらず2か月も空いた滑走が滑り納めとなった。
今シーズンは本当に10年に一度というくらい豊富な積雪に恵まれたシーズンで、奥美濃、白馬、北海道、どこもバッフバフで日本列島全体がパウダー天国。まさに"JAPOW"が本領発揮したそんなシーズンで、TLには雄叫びが上がるような投稿が続いたが、自分はそれをただ眺めていることしかできなかった。
1月に人生で2度目の骨折をしてしまったのだ。
右腕橈骨遠位端骨折である。
今季からスノーボードを始めたという自転車つながりのM氏から、一度一緒に滑りに来てほしいと誘われ、つきあうことになった。
麓でハイクアップして初心者レッスンした後、リフトに乗った。
2本目のリフトを降りて、初級者コースで山頂からおりてきて、中腹で休憩しようとコース途中から滑り出した時だった。
ロングターンから壁をこすってバーンへ戻る際、石のように固く凍結していたバーンに足元をすくわれて転倒。
手の突き方と突いた場所が悪かった。
やった瞬間、ヤバい怪我だとわかるような具合だった。
手首が動かず、脱臼しているのかと思ったが、M氏にクルマをとばしてもらい、土曜日で午前中だけの診療時間が終わりかけた郡上八幡の整形外科に駆け込んで診察を受けたところ、骨折していた。
M氏にレクチャをしていただけで、疲労も全く無く、なにか自身の限界に挑戦していたわけでもなかった。
雪のコンディションと打ちどころの話で、運が悪かった、程度の話であった。
スノーボードで骨折した自分に対し、職場じゃ「歳には勝てないね」とか「大人は骨折とかしないもの」と苦笑いされるばかり。
客観的に見たらいい歳して劣化具合も省みず無茶をした挙句怪我して仕事に支障をきたす痛い奴、であり、被害妄想ながら、40代で独身なのもわかる気がする(クスッ)などと失笑されていてもおかしくない。
おっと、話がそれた。
昨季も初滑りで右足の側副靭帯を痛めており、今年は絶対に怪我しないことを目標にしていた。
そして、もとより常日頃からプライベートで怪我をして仕事に支障をきたすことは、社会人としてあってはならないことだと考えている。
それだけに、骨折という重傷に正直かなり凹んだ。
スノーボードというスポーツをもう止めたほうがよいか、そんなことを考えた。
だが、しかしである。
自分から少ない趣味をとったら何が残るのか。
かのポルコ・ロッソも言っている。
「飛ばねえ豚は、ただの豚だ。」
逆立ちしたって負け組には変わりない。
人生を持て余した寂しい人間の暇つぶしかもしれない。
しかし、遊ばないオッサンは、本当に、ただのオッサンだ。
ただの40代で、ただの独身で、そんな人生にはなんの魅力もない。
かのデニール・ヤングも言っている。
「ワシらは死ぬまで生きるだけだ。コントロールできる限り…自由に飛び回るだけだ」
この先、確実に肉体は衰え、いつか歩くことさえもままならなくなるのだろう。
それならせめて、足腰が立たなくなるまで、雪山を目指そうと思うのである。