頑張れ、日本。

 サッカーワールドカップ・ブラジル大会の話。
 
 W杯、日本がコートジボワールに負けて日本中が残念ムードになった時、

 「どうしてガッカリしてんの?元々向こうの方が上なんでしょ?勝てるみたいに盛り上げたことがいけないんじゃない」

 ・・・・・というようなことを言う人が結構いた。
 先週の金曜日も、職場で、ギリシャとの引き分けに項垂れている若い社員に対し、派遣のおばちゃんが同じようなことを捲し立てていた。

 自分など、日本代表の試合に限って普段あまり観ないテレビのスイッチを入れる程度の、超にわかサポーターなので、サッカーに関して偉そうなことは言えない。
 まあ、確かにマスコミが不必要に騒ぎ立てたり、日本全体がロマンティック浮かれ過ぎモードになっていたかもしれない感じはしたけれど。

 しかし、日本人として、思うのである。

 なぜ勝てると考えてはいけないのか?
 どうして盛り上がってはいけないのか?
 負ける可能性が高かったら応援してはいけないのか?

 にわかなりにちょっと調べてみた。
 過去4年間の国際Aマッチ(年齢制限なしでその国の最強メンバー同士で戦う試合)の結果を元に決められるFIFAランキングこの6月時点で日本は46位。
 これは、今回の2014年W杯出場国の32か国中、29番目。
 ちなみにランキングが下の3ヵ国は、韓国、オーストラリア、カメルーン。
 残念ながら、アジアは世界で一番サッカーのレベルが低い地域であり、W杯という舞台に立つ時点で、ほとんどの国がアジア予選を勝ち抜いた国より格上なのである。
 そして、日本がグループリーグを戦う国のFIFAランキングコロンビア8位、ギリシャ12位、コートジボワール23位。
 やはりとんでもなく格上な国ばかりである。
 W杯に出場するというのはそういうことなのだろう。

 しかし、すばらしいではないか。

 昔、自分が小学生のころ、漫画「キャプテン翼」が大人気だったが、主人公の大空翼くん率いる日本代表がジュニアW杯でヨーロッパや南米のチームと対等に戦うというストーリーがあった。
 当時、日本が世界で戦うなんてありえなくて、W杯など出場することすら夢だった。翼くんがブラジルやドイツ相手に活躍する姿は、漫画の中の話で、こんな風だったらいいな、とは思ってもやはりありえない話だった。

 でも、やがて、Jリーグができて、W杯にも出場して、セリエAのトップチームで日本人が活躍する時代になった。
 W杯南ア大会では決勝トーナメントに進出、世界のベスト16である。
 それもこれも、格上の相手に挑戦し続け、勝とうとして戦ってきた結果であることは誰も否定しないと思う。
 
 いいじゃないか、盛り上がったって。
 勝ち負けにこだわって、喜んだり悲しんだり。
 こんなに国民が皆こぞって夢中になることなんて、他にあるかい
 代表でピッチに立つ11人の一挙一投足とボールのゆくえに、国民みんなが注目しているなんてすごいことである。
 ワールドカップで国という部分がむき出しなるのは、サッカーが個人競技でないせいかもしれない。
 だいたい、あんな強敵ばかりのW杯である。国をあげての応援がなければ、選手たちだって頑張りきれないのではないか。
 熱心なサッカーファンじゃなくたっていい。
 日本人の全員に、日の丸を背負ったサッカー日本代表を応援する資格がある。

 2014年のW杯、現在1敗1分けで自力でのグループリーグ破の可能性は消滅し、最後の相手は、グループC最強のコロンビア。かなり厳しい。
 力の差は否定できず、精神論でどうにかなるものではないのかもしれない。
 しかし、今までも勝てないと思っていた相手と戦うことで強くなってきたはず。
 大いに日本代表を応援しようじゃないか。

 頑張れ、日本。

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